2019年5月2日木曜日

旅客営業規則第86条、87条の経路指定について

先日、問い合わせがありまして、山陽新幹線で新大阪方面から小倉で乗り換え、鹿児島線で門司、門司港方面への指定ができないとのご指摘をうけました(経路重複エラーとなる)。
「えきすぱあと」、「Yahoo乗り換え案内」などで試してみたのですが、確かにご指摘の通り、新大阪(山陽新幹線)小倉(鹿児島線)門司の指定は可能で運賃は計算されました。
一方、さらに上記サイト(アプリ)で、広島(山陽新幹線)小倉(鹿児島線)門司の指定をおこなうと、小倉で運賃計算は打ち切り2枚の乗車券として計算されているようでした。
これはどういうことかというと、先の経路は「旅客営業規則第86条・87条」が適用されていますので、指定が可能でした。つまり、新大阪〜小倉は200kmを越えるため、旅客営業規則第86条が適用されますので、新大阪〜小倉も、新大阪〜小倉〜門司も同一運賃です。
小倉も門司も北九州市内[九]範囲内ですので新大阪から小倉で降りて門司で下車することも可能です。ということで上記サイト(アプリ)でも運賃が1枚の乗車券で発券可能と計算されていました。
ただし、広島〜小倉は200kmに満たないため、小倉で打ち切られ、小倉〜門司は経路を戻るため片道切符の条件から逸れますので2枚の切符が必要になります。(広島-小倉+小倉-門司)
ということで、旅客営業規則第86条、87条適用時の経路指定ではこのような重複経路も許可するようなアプリの作りにいつか変えたいと思います(すいませんが優先順位は低いです)。

ちなみに、新幹線 小倉〜新下関間も、小倉〜博多間も在来線の駅以外の駅がありませんので、在来線と新幹線は同一線扱いとなります。ですので折り返しは片道乗車券ではできません。

当初のコンセプト通り、本アプリは旅客営業規則の存在くらいは知った人を対象としていますので、それまでは旅客営業規則第86条・87条の範囲は把握して使っていただくようにお願いします。
例えば、東京から東北新幹線で仙台で下車し、常磐線で東京に戻ってくる経路の場合、指定は、[東京 東北新幹線 仙台 東北線 岩沼 常磐線 上野 東北線 東京]という経路になりますが、本アプリでは上野を指定した時に「経路が終端に達しました」となり、日暮里で打ち切られてしまいます。
 

ですが、この乗車券は旅客営業規則第86条が適用され、[東京都区内-東京都区内]の乗車券となり、実際には東京から乗車して、東京へ帰ってくることも蒲田までも乗降可能です。
※ それ以前に現在、常磐線は一部不通区間があるためこのような乗車券は発券されません(2019年度末に開通予定?)。例として破綻してますね。きになるひとは東北新幹線 小山 水戸線 友部 常磐線と経路を読み替えて頂いても結構です。
但し、横浜まで足をのばすと、蒲田〜横浜までの別運賃でもう一枚の乗車券が必要になります。
これを都区内〜東海道線 横浜と言わずに山陽、九州方面までの乗車券として一枚で成立させるには、[西日暮里 東北線 大宮 東北新幹線 仙台 東北線 岩沼 常磐線 日暮里 東北線 東京 東海道線 〜]と指定が可能ですが、この場合、西日暮里発が単駅指定(指定通りの駅発)となります(これも旅客営業規則第86条の「ただし〜」ではじまる条文に書かれています)。東京から乗車するには、東京-西日暮里の乗車券が別途必要になりますね。



1 件のコメント :

  1. 新幹線、在来線の乗り換え折り返しについての記述を追記しました

    返信削除