2019年11月17日日曜日

旅客営業取扱基準規程第115条

大都市近郊区間シリーズのひとつです。

表記の条文は、「東京近郊区間相互発着であつて特定都区市内等にある駅に関連する普通旅客運賃計算方の特例」というもので、1と2があり、それぞれ旅客営業規則第86条(都区市内発着)、同87条(山手線内発着)について記述されています。

旅客営業規則86条や、87条は、経路の発駅または着駅が特定な都区市内駅であり、その定められた代表駅(中心駅)から200km(100km)越えると適用される規則ですが、大都市近郊区間エリア内ではどのような経路を辿っても最案運賃で計算するルールとされていますので、それにより割高になるケースが出てきます。

蒲田から茅野へいく場合、横浜線と八王子経由で本アプリで指定すると以下の通りとなります。
farert% ./farert -5 蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 茅野>/dev/null 
<蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 茅野 >

///適用
蒲田 -> 茅野
経由:[東海道線]川崎[南武線]立川[中央東線]
近郊区間内ですので最安運賃の経路にしました(途中下車不可、有効日数当日限り)
「都区内発着適用」で特定都区市内発着が選択可能です
営業キロ: 197.0 km
運賃(IC): ¥3,410(¥3,410)    往復: ¥6,820(¥6,820)
JR東日本 株主優待2割: ¥2,720
JR東日本 株主優待4割: ¥2,040
小児運賃: ¥1,700   往復: ¥3,400
学割運賃: ¥2,720   往復: ¥5,440

有効日数:   1日


///旅客営業取扱基準規程115条(特定都区市内発着)
東京都区内[区] -> 茅野
経由:[東海道線]東神奈川[横浜線]八王子[中央東線]
「単駅最短適用」で単駅発着が選択可能です
営業キロ: 217.4 km
運賃(IC): ¥3,740(¥3,740)    往復: ¥7,480(¥7,480)
JR東日本 株主優待2割: ¥2,990
JR東日本 株主優待4割: ¥2,240
小児運賃: ¥1,870   往復: ¥3,740
学割運賃: ¥2,990   往復: ¥5,980

有効日数:   1日


蒲田は都区市内駅で、東神奈川、横浜線経由で200kmを超えるため、旅客営業規則第86条が適用されます(217.4km ¥3,740)。ですが、東京駅から茅野までは最短経路では神田経由で195.2kmで201km以下で、旅客営業規則第86条は適用されませんので「旅客営業取扱基準規程第115条の1」が適用されて、”蒲田(単駅)からの実際の営業キロで計算することができる”とのことです。ですが、それでも東神奈川経由ですと203.0km(¥3,740)で旅客営業規則第86条を適用した値段と変わりません。が、本アプリでは、最短経路である、川崎、南武線、立川経由で197.0km(¥3,410)で計算しています(えきねっととおなじ)。
同様に、茅野を上諏訪に置き換えると、東京駅からの最短経路が200kmを越えるため、旅客営業取扱基準規程第115条は適用されずに、旅客営業規則第86条が適用されます。
で、やはりえきねっとでは、蒲田からではなく、東京駅からの最短経路でかつ旅客営業規則第86条を適用しているようですので、本アプリでもそのようにしています。本来、東神奈川、横浜線経由としているならば、そちらの営業キロで適用されるべきとおもうのですが、大都市近郊区間内では最短経路で計算されるようです。行き先を上諏訪からその先の大糸線各駅まで延長すると、えきねっとも、本アプリでも、東京から東海道線で、東神奈川、横浜線経由で計算されます。
その結果を以降に示します。

東京から茅野への最安経路は、神田、新宿経由で195.2kmです
farert% ./farert -11 東京 茅野>/dev/null
!===00: auto route ==================

* pre route >>>>>>>
  {東京  -> 茅野}
* auto route(新幹線未使用) >>>>>>>
///適用
山手線内[山] -> 茅野
経由:[東北線]神田[中央東線]
近郊区間内ですので最安運賃の経路にしました(途中下車不可、有効日数当日限り)
営業キロ: 195.2 km
運賃(IC): ¥3,410(¥3,410)    往復: ¥6,820(¥6,820)
JR東日本 株主優待2割: ¥2,720
JR東日本 株主優待4割: ¥2,040
小児運賃: ¥1,700   往復: ¥3,400
学割運賃: ¥2,720   往復: ¥5,440

有効日数:   1日
東京から上諏訪への最安経路も神田、新宿経由で201.9kmです。蒲田から東神奈川、横浜線経由を指定しても、南武線、立川経由で指定しても下記の経路が選択されます。
farert% ./farert -5 蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 上諏訪>/dev/null
<蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 上諏訪 >
///適用
東京都区内[区] -> 上諏訪
経由:[東北線]神田[中央東線]
近郊区間内ですので最安運賃の経路にしました(途中下車不可、有効日数当日限り)
営業キロ: 201.9 km
運賃(IC): ¥3,740(¥3,740)    往復: ¥7,480(¥7,480)
JR東日本 株主優待2割: ¥2,990
JR東日本 株主優待4割: ¥2,240
小児運賃: ¥1,870   往復: ¥3,740
学割運賃: ¥2,990   往復: ¥5,980

有効日数:   1日
蒲田から、大糸線白馬までになると、松本より先の大糸線は大都市近郊区間エリアではありませんので、規則通り、指定経路(発駅は東京駅)で計算されます(東京駅からの最短経路にはならなくなります)。
farert% ./farert -5 蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 松本 大糸線 白馬>/dev/null
<蒲田 東海道線 東神奈川 横浜線 八王子 中央東線 松本 大糸線 白馬 >

///適用
東京都区内[区] -> 白馬
経由:[東海道線]東神奈川[横浜線]八王子[中央東線]塩尻[篠ノ井線]松本[大糸線]
営業キロ: 317.3 km     計算キロ: 323.3 km
運賃: ¥5,720       往復: ¥11,440
JR東日本 株主優待2割: ¥4,570
JR東日本 株主優待4割: ¥3,430
小児運賃: ¥2,860   往復: ¥5,720
学割運賃: ¥4,570   往復: ¥9,140

有効日数:   3日
東京から白馬までの最安経路は以下です。
farert% ./farert -11 東京 白馬>/dev/null
!=== auto route ==================

* pre route >>>>>>>
  {東京  -> 白馬}
* auto route(新幹線未使用) >>>>>>>
///適用
東京都区内[区] -> 白馬
経由:[東北線]神田[中央東線]塩尻[篠ノ井線]松本[大糸線]
営業キロ: 295.1 km     計算キロ: 301.1 km
運賃: ¥5,500       往復: ¥11,000
JR東日本 株主優待2割: ¥4,400
JR東日本 株主優待4割: ¥3,300
小児運賃: ¥2,750   往復: ¥5,500
学割運賃: ¥4,400   往復: ¥8,800

有効日数:   3日

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