2015年10月28日水曜日

15.10リリース

バージョンアップしました。

【バージョン番号】15.10
【対象OS】 Windows版 / iOS版
【配布サイト】 ダウンロードサイトはこちらです。

修正内容:

iOS版

  • Swift2への書き換えとiOS9対応(iOS7はテストしていません。動作はできなくなったかもしれません。iOSはバージョンアップしてお使いください)
  • 経路保持、履歴ビューで編集中は選択できないようにした

iOS、Windows版共通

  • IGR いわて銀河鉄道の二戸、いわて沼宮内を東北新幹線乗換駅(通過連絡運輸接続駅)としないようにした。

以上

2015年8月21日金曜日

バージョン15.08リリース

バージョンアップしました。

【バージョン番号】15.08
【対象OS】 Windows版 / iOS版
【配布サイト】 ダウンロードサイトはこちらです。

変更点を記します。

iOS版

  • JR東日本管内において旅客営業取扱基準規程第114条が適用されたときの外部エクスポート(メール、クリップボードなど)表示の不具合の修正
  • 会社線を通過する際の株主優待運賃額が会社線運賃を含まない表示だった

iOS、Windows版共通

  • 新大阪発着の旅客営業規則第86条の適用時、新大阪発着で計算していた不具合の修正
  • JR東日本管内において旅客営業取扱基準規程第114条が適用されたときの外部エクスポート(メール、クリップボードなど)表示の不具合の修正
  • 新幹線 熱海 -東京間の乗車や、東京~米原間などでJR東日本の株主優待が適用されてしまう不具合の修正
  • JR東日本管内の駅からJR東海の株主優待が有効な場合、旅客営業規則第86条/87条を適用しないようにした
  • あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道、えちごトキめき鉄道相互の運賃が正しくなかったのを修正
  • 通常(全国のJR切符売り場で)発券されない条件である、会社線のみの経路でも営業キロ、運賃を表示するようにした
  • 会社線を通過する際の株主優待運賃額が会社線運賃を含まない表示だった不具合修正
  • IGRいわて銀河・青い森鉄道をIGRいわて銀河、青い森鉄道に分けた(お手数ですが経路保存されていた方は指定しなおして下さい)
  • 学割、小児運賃の表示に対応した
  • 分岐駅表示ビューの表示項目を修正

JR東日本管内のJR東海路線について:
例えば、東京 東海道新幹線 新富士 東海道線 富士 身延線 甲府と設定しても発駅は東京のままです。
「都区内」発にしたい場合、神田 東北線 東京 東海道新幹線 ・・・ のように指定してください(JR東日本区間の東海道新幹線以外の路線を含めてください)
逆に前者はJR東海株主優待が適用できますが、後者はできませんし、東京駅か品川駅から乗車することになります(新横浜発着における「横浜市内」発着の適用も同様)。

会社線の運賃の修正箇所一覧:


区間
直江津 高岡 2640 2440
直江津 倶利伽羅 3040 2940
直江津 津幡 3270 3170
直江津 金沢 3400 3300
上越妙高 糸魚川 840 変更無
上越妙高 市振 1140 変更無
上越妙高 富山 2460 2250
上越妙高 高岡 2810 2600
上越妙高 倶利伽羅 3210 3200
上越妙高 津幡 3440  3430
上越妙高 金沢 3570 3560
糸魚川 市振 410 変更無
糸魚川 富山 1520 変更無
糸魚川 高岡 2080 1880
糸魚川 倶利伽羅 2480 2380
糸魚川 津幡 2710 2610
糸魚川 金沢 2840 2740
市振  富山 1110 変更無
市振 高岡 1460 変更無
市振 倶利伽羅 1860 2060
市振 津幡 2090 2290
市振 金沢 2220 2420

2015年8月17日月曜日

東海道新幹線のJR東日本区間

バージョン15.08からの不具合修正にて、東海道新幹線の東京-熱海間がJR東日本区間ではなく、東京-米原間はJR東海となるように修正しました。
それに伴い、以下の動作となります。
  • JR東日本管内の駅を発着とした東海道新幹線はJR東海となります。該当する駅は東京、品川、新横浜、小田原、熱海の各駅です。
  • このうち東京、品川は100km、200kmを越えると旅客営業規則第87条、86条が適用され、山手線内、東京都区内となり、新横浜は横浜市内となりますが、「経路運賃営業キロ計算アプリ」では、新幹線指定の場合はこの適用をせずにJR東海株主優待が有効な単駅発となります(このような発券が可能なのかは未確認です)。
  • 86条、87条を適用したい場合は、JR東日本管内の在来線を指定するか、(「大崎-山手線-品川」など)他路線を含めるようにしてください。
新幹線と在来線は営業キロ、運賃計算上は同一扱いですので在来線の指定でも問題ありません。敢えて新幹線を指定された場合は、JR東海路線で株主優待を行使したい場合と判断しています。

例)

新横浜から新幹線経由で静岡、富士、身延線経由で甲府へ行く場合、201km以上ですので、旅客営業規則第86条が適用され、発駅は横浜市内となりますが、JR東海区間でもありますので発駅は単駅となります(86条が適用されると、JR東日本のエリアも含むようになり、JR東海の株主優待が適用になりません)。
    
横浜市内[浜]発としたい場合、在来線も含めた指定にします。以下の例の場合、菊名-横浜線-新横浜を指定しています。

 
或いは横浜から小田原まで在来線、小田原から新幹線にしても運賃は同じです。この場合でも乗車券の券面表示は「横浜市内[浜]発」となっていると思いますので、新横浜から新幹線に乗車することも可能です。

2015年8月14日金曜日

活用法~規程114条

経路運賃営業キロ計算アプリの結果、以下のような結果が表示された場合、
旅客営業取扱規程第114条(ここで説明してました)の適用となります。

長津田 → 国母
経由:[横浜線]東神奈川[東海道線]富士[身延線]
営業キロ: 218.3 km    計算キロ: 226.4 km
規程114条適用 営業キロ: 200.5 km 計算キロ: 208.8 km
運賃: \3,670        往復: \7,340
規定114条 適用前運賃: {\4,000} 往復: {\8,000}

小児運賃: \1,830   往復: \3,660
学割運賃: \2,930   往復: \5,860

有効日数:   3日

2015年8月7日金曜日

経路運賃営業キロ計算アプリ活用法2

経路運賃営業キロ計算アプリ活用法2です。
続きはないかもですが。

発駅指定時、直接文字入力をすることが可能ですが、以下の文字列が使用可能です。

  • ひらがな
  • 漢字
  • カナ

が入力可能です。
揺らぎやローマ字は対応しておりません。
また、ひらがな、カタカナの混在はOKですが、漢字はダメです(正式駅名がひらがなを含む場合はOK)。

また、下2枚目(右)の画面のとおり、「%」を入力してワイルドカードが利用できます。
作成者も知らなかったのですが、SQLを使用しているのでもしや?とおもい試してみたらいけました。

 

Windows版も。















ご活用いただけたらと思います。

2015年7月30日木曜日

経路運賃営業キロ計算アプリ活用法1


以前、アスキーiPhonePlusさんに掲載した内容ですが、サイトが閉鎖されてしまい、当時の原稿も取り出すことができないので再度思い出してここに再作成してみました。

目的地が複数の場合でも切符をまとめる

JR路線の営業キロ100kmを越える乗車券は、経路上の途中駅で後戻りしなければ一部の範囲を除き、何回でも途中下車が可能です(都区市内駅発着における発着都区市内駅は下車するとそこで終了)。

例えばあるビジネスマンが出張で東京都内から大阪支社へ立ち寄り、広島へ商談へ向かうケースを考えてみます。
通常考えられるのは以下の乗車券を購入する方が多いのでしょうか?
(新幹線料金は除きます)


区間 営業キロ 片道運賃 有効日数
東京[都区内]→大阪[市内] 552.6km ¥8,750- 4日
大阪[市内]→広島[市内] 337.8km ¥5,620- 3日
広島[市内]→東京[都区内] 894.2km ¥11,660- 6日
1784.6km ¥26,030- 任意※

※利用開始日をずらせば全体としては無期限
ところが、出張期間が12日以内であれば以下の買い方をしたほうが得です。

区間 片道営業キロ 往復運賃 有効日数
東京[都区内]⇔広島[市内]往復 894.2km ¥20,980 12日

以上の乗車券1枚で出張目的は果たせます。
 乗車券(運賃)は、営業キロに応じて値段が増減しますが遠距離逓減性に加え、往復割引も効いて5,050円も得します。(往復割引は600kmを越える場合に適用されます)


このきっぷで広島から直接東京に帰るのはもったいないので、福山でおりて福山城や鞆の浦観光をしても、倉敷で降りて倉敷の街並みを観光しても良いですし、岡山で下車して岡山城・後楽園を散策しても良いし、さらに別の往復切符を購入して四国へ足を延ばすことも可能です。
そんなようにもご活用すると旅の楽しみが膨らみますね。

というお話です。

以上、知っている人にはあくびの出る話ですが、一般の人には意外に知られていない情報です。とくに出張の多いビジネスパーソンにとっては有用な話と思いますがみな当然知っていることなのでしょうか?
ところで出張精算時、経理担当の人も当然知っていてそのように購入させるのでしょうか?気になるところです。

2015年7月9日木曜日

バージョン15.06リリース

バージョンアップしました。

【バージョン番号】15.06
【対象OS】 Windows版 / iOS版
【配布サイト】 反映まで1週間程度要しますのでお待ちください。ダウンロードサイトはこちらです。

おもな変更点を記します。

iOS、Windows版共通

  • 旅客営業規則第69条(6)の経路と(6)を除く同(1)から(9)を通る一部の経路で誤った経路変更をしてしまう不具合の修正
  • 旅客営業取扱基準規程第114条が新幹線利用では適用されなかった不具合の修正
  • 山陽新幹線 小倉 日田彦山線 城野 と指定すると経路が終了してしまう不具合を修正(前回の修正の副作用による)
  • 駅名読みの誤りを修正(申し訳ありませんでした、かなり多数ありました)
  • 旅客営業取扱基準規程第114条が適用された運賃を主表示に変更
  • 岩泉線、江差線(渡島鶴岡-江差)の廃止の反映

iOS版のみ

  • 最短経路で検索された経路を編集すると、経路が重複エラーとなってしまうケースがある問題の修正
  • 履歴、経路ビューでのクリアオペレーションの変更
  • MVCのVC部分をSwift言語で書き直した(Mは他OS版とシングルソースで共通。そのI/FはObjective-Cのまま)
  • ユニバーサル化(iPhone, iPad, Apple Watch?対応)とし、レイアウトをスクラッチで再作成(特定機種での見栄え、Apple Watchで動かせた方是非ご報告頂けたら幸甚です)
  • その他詳細はGithubのIssuesを参照ください。

「通過連絡運輸用会社線」の新規路線追加については情報不足の為、今回含まれておりません。
現在は全国各地のみどりの窓口で購入可能な通過連絡運輸路線のみの対応のままです。
新規路線追加は内部ロジックの実装は済んでいるため、DBだけの登録で対応可能です。 正しい情報があれば教えて頂けたらと思います。必要な情報としては、「JR接続駅1、JR接続駅2とJR接続駅1側の購入可能な路線、駅の範囲(路線 範囲の限度駅=駅1~XXX駅)×n、JR接続駅2側の購入可能な路線、駅の範囲(路線 範囲の限度駅=駅2~XXX駅)×n」です。

2015年6月3日水曜日

2015年4月7日火曜日

大都市近郊区間エリア内の発着

以下の駅を中心とする都市近郊エリアを、大都市近郊区間として定義されていてエリア内の発着はエリア内の片道乗車であればどの経路を辿っても最短経路で計算するというものです。また、最短経路の営業キロが200キロを越えても乗車券の有効日数は1日で途中下車は出来ません(下車駅で乗車券は無効となります)。

  1. 東京
  2. 大阪
  3. 名古屋
  4. 仙台
  5. 新潟
  6. 北九州市
  7. 福岡市

詳細については、JR各社のホームページの「大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例」「旅客営業規則第156条」などを参照してください。

この区間内の経路を指定すると、以下のように600kmを越える経路でも有効日数は1日です。運賃も指定した経路通りの計算結果が表示されます。
メイン画面
結果画面の「有効日数」欄には「近郊区 間ですので最短経路の運賃で利用可能です(途中下車不可、有効日数当日限り)」と表示されます。

経路の最後が欠けたのでスクロールした画面
 結果画面で画面下端部の左側のアイコンをタップし、「最短経路算出」をタップしますと、最短経路とその運賃が表示されます。

これが実際に発券される乗車券の値段で、途中下車は出来ませんし1日限りですが、この値段で先ほどの長い経路を乗車することが可能です。これは「大回り乗車」という遊びとして知られております。

JR東日本においては、Suicaの使用可能範囲であり、SuicaなどのICカードを利用すると、IC 運賃という別の運賃となります。
JR東日本管轄の東京近郊区間は年々その範囲を拡大してゆき、現在は、

  • 中央線 甲府、松本、塩尻、辰野
    (身延線、飯田線、中央西線、大糸線は除く)
  • 小海線 小淵沢-野辺山間の各駅
  • 東海道線 - 伊東、熱海、国府津
    (御殿場線は除く)
  • 銚子
  • 鹿島サッカースタジアム
  • 常磐線 - いわき
  • 水戸線 - 常陸大子-水戸間の各駅
  • 東北線 - 黒石
  • 高崎線 - 全駅
  • 上越線 - 水上
  • 吾妻線 - 全駅
  • 信越線 - 高崎-横川の全駅
  • 青梅線、五日市線、八高線 - 全駅
  • その他上記範囲の東京に向けた内側の各駅、各線
の範囲まで広がっています(絵を描くのが面倒なので箇条書きで済ませましたがJR各社のHPにある路線図を参照した方が解り易いですね。著作権絡みのため引用もURLリンクも張っていません。すみません。お手数おかけします)
この広い範囲で200.1km以上の経路でも当日限りの有効日数で途中下車不可という制約がついてしまいます。これを避けるには経路に新幹線を少しでも含めれば従来通り途中下車可能の経路通りの乗車券の購入が可能です(大阪近郊区間内では一部新幹線であっても近郊区間内に含まれる範囲があります)。




2015年3月29日日曜日

iOS、Androidでの結果を外部へ保存

iOS、Android版では、計算結果・経路一覧をDropbox、Evernote、 メール、クリップボード(いわゆるコピペ)、AirDropなどで共有できます。
とても便利ですのでご活用ください。

旅客営業規則88条、89条

旅客営業規則88条
新大阪発着において、旅客営業規則86条適用時は大阪から200.1km以上の場合、大阪から計算しますが旅客営業規則88条では、大阪・新大阪発着において姫路以遠への発着についても大阪駅から計算します。

旅客営業規則89条
北新地から加島を経由して尼崎以遠に乗車する場合、北新地-尼崎間の営業キロを大阪 尼崎間の営業キロに置き換えて運賃計算をする(運賃計算のみで、 有効期限の営業キロは非適用。また旅客営業規則86条適用時も非適用)というものです。

バージョン15.03.02リリース

少しの修正をおこないました

変更内容

データベースの修正

- 只見線 柿ノ木駅削除
- 花輪線 北森駅 キロ程変更
- 奥羽線 天童南追加
- 大舟渡線(BRT) 長部、高田病院、高田高校前、碁石海岸口 追加、
- 大舟渡線 小友(おとも)がこともになってたのを修正(2014年版も)
- 石巻線 浦宿-女川の換算キロ修正

軽微な不具合修正

- 日豊線 南小倉から大分方面各駅から、小倉、山陽新幹線、博多と指定すると鹿児島線経由となってしまう問題を修正

次回修正予定

- ユニバーサル(iPAD, iPhone共通)化
- 範囲限定通過連絡運輸のロジック実装
- DB:江差線、岩泉線廃止削除
- DB:通過連絡運輸用会社線データ追加

などの予定です。

2015年3月10日火曜日

分岐特例の補正


東京から新幹線に乗車して、名古屋から中央線に乗って多治見まで行く場合、




東京
東海道新幹線
名古屋
中央西線
多治見

と実際の乗車経路を指定してゆきますが、多治見を選択した時点で経路ビューは以下のように書き換わっています。

東京
東海道新幹線
三河安城
東海道線
金山
中央西線
多治見

こちらは、運賃計算上の経路となります。実際の乗車券の券面表示の経由は「新幹線・金山・中央西線」と表示されており、名古屋経由で乗車可能ですが名古屋駅での途中下車はできません(新幹線の自動改札は通ります)。(「分岐駅を通過する列車に乗車する場合の特例」旅客営業取扱基準規程151条)


また逆方面からの場合、以下の左のように指定でき右のように変換されます。
多治見 多治見
中央西線 中央西線
名古屋 金山
東海道新幹線 東海道線
東京 三河安城
東海道新幹線
東京
この場合は良いですが、名古屋から東海道線で大阪方面を指定する場合、以下のようになり指定することができません(直前に東海道線を指定したことになっており東海道線が選択不可になっています)。

この場合、戻るボタンをタップして「東海道線−名古屋」の行をいったん削除します。


削除後、(追加)をタップします。
東海道線を選択して継続してください。
以上の操作になります。はじめから以下のように選択していくと問題ありません。
多治見
中央西線
金山
東海道線
大阪

2015年3月9日月曜日

新幹線と在来線の乗り換え経路

新幹線と並行在来線は同一路線として扱います。
但し、並行在来線駅のない新幹線駅の両隣の駅の間は独立した路線としてみなされます。
(旅客営業規則第16条の2)
例えば、以下の例で説明します。

新幹線三原−福山間は新尾道という在来線と独立した駅があるため、新幹線と在来線は区別されます。したがって新尾道より博多方面の各駅から上り新幹線に乗って福山駅で下車し、山陽線で尾道へ行くことが可能です。逆に新大阪方面の各駅から下り新幹線に乗り、三原駅で在来線に乗り換え、尾道へ行くことも可能です。

新幹線 福山−新倉敷間は新幹線と在来線は同一路線としてみなされ、福山から博多方面の各駅から、新倉敷で在来線に乗り換え笠岡駅へ行く場合、新倉敷までの切符で打ち切られます。2枚目の切符として新たに新倉敷−笠岡間の切符が必要になります(同様に新大阪方面の各駅から福山駅で在来線に乗り換えた場合も福山−笠岡間の乗車券が別に必要になります)。

ここで説明した新幹線とは東海道新幹線、山陽新幹線、東北新幹線、上越新幹線の各線のことを指し、それ以外の新幹線、つまり整備新幹線(東北新幹線盛岡以北、北海道新幹線、北陸新幹線=国有化→JR化後に開業した新幹線)は並行在来線がありませんので、ここでの説明の適用外です。
新幹線と在来線を同一視する区間についての詳細は、「旅客営業規則第16条の2」を参照ください(JR各社のホームページで公開されています)。
秋田新幹線、山形新幹線は在来線と線路を共有していますのでここでは新幹線の定義ではありません。



新幹線区間在来線
東海道新幹線東京ー新大阪東海道線
山陽新幹線新大阪ー新神戸東海道線
新神戸ー新下関山陽線
小倉ー博多鹿児島線
東北新幹線東京ー盛岡東北線
上越新幹線大宮ー高崎高崎線
高崎ー宮内上越線
宮内ー新潟信越線(直江津-新潟)

補足記事もご覧ください

2015年3月8日日曜日

片道切符、乗車券、経路

鉄道路線で扱う片道切符(乗車券)の定義とはなんでしょうか?


  • 経路を後戻りはできない。
  • 過去に通過した駅は再び通過することはできない
となります。(旅客営業規則 68条)

同一線上で戻ることは不可能で、0の字や6の字は有効ですが、9の字は無効です。
熊谷-大宮-武蔵浦和-赤羽-南浦和-大宮は1枚の乗車券として購入できますが、2回目の大宮より先へはどの方向(川越線も東北線も高崎線)へも行くことはできません。
この場合、もう一枚つまり、2枚目の切符か、連続乗車券というものが必要になります。
連続乗車券についてはここでの説明は割愛します。
また、上記経路の逆さ(大宮-南浦和-赤羽-武蔵浦和-大宮-熊谷)の乗車券は片道乗車券として無効です(「過去に通過した駅は再び通過することはできない」ので2回目の大宮で終了です)。
熊谷まで行くには連続乗車券かもう一枚(大宮-熊谷)の片道乗車券が必要になります。

長い片道切符にするメリット
経路上引き返すことはできませんが100.1km以上の乗車券は経路途中駅での途中下車が何度でも可能です(特定の都区市内駅発着で適用される旅客営業規則第86条・87条絡みで例外もあります)。
途中経路で途中下車するような用事がある場合、毎回切符を買い直すより一枚の切符を最終目的地まで買ったほうが遠距離逓減性の仕組みが働き安くなる場合が多いからです。但し、途中駅で分割する方が安くなる場合があったりもしますが所用の場所ではない場合とか購入の手間が面倒です。

ちなみに、このページで説明した切符は正しくは「切符」ではなく、「きっぷ」です。

旅客営業取扱基準規程 第43条の2

片道乗車券は、後戻りできない一筆書きで、かつ過去に通った駅を通らないことが条件です。普通?の一筆書きでは6という文字も8という文字も9という文字も一筆書きですが、きっぷのルールとしてはその中でも「6」という文字パターンのみが有効です。

 但し、「旅客営業取扱基準規程 第43条の2」で規程されている「西小倉・小倉間及び、吉塚・博多間の区間外乗車に係わる片道乗車券等の発売方の特例」なるものでは、例外が認められています。
 下記の図の経路で、

  • 南小倉(から城野方面の各駅)から小倉を経由し博多方面へ往く場合(帰る場合)、新幹線を利用する場合に限り小倉-西小倉間を複乗することができます。 
  • 柚須(から原町方面の各駅)から博多を経由し小倉方面へ往く場合(帰る場合)、新幹線を利用する場合に限り吉塚-博多間を複乗することができます。







複乗といっても新幹線と在来線で異なるではないか?との問いには、新幹線の小倉-博多間には在来線と独立した駅がないため、新幹線と在来線は同一路線とみなされているからです(この区間は同一線とみなされますが運賃は本州3社とJR九州運賃となり異なります。規則上は同一線とみなされ、往路、復路を新幹線と在来線に分けた往復乗車券も購入可能だったりします)。

この場合の運賃計算ですが、日豊線の直川駅から小倉を経由して新幹線を利用して博多まで乗車した場合の例を以下にしめします。


JR西日本 JR九州 基本運賃 加算額
直川 博多 67.2km
66.4km
213.6km
212.8km
280.8km(281-300:5,080円)
279.2km(261-280:4,750円)
(181-260: 320円)
(181-260: 320円)

1) 直川
2) 西小倉
3 ) 小倉

西小倉
小倉
博多

213.6km
0.8km
67.2km

1) + 2) + 3) = 281.6km
1) + 2) + 3) - 2) = 280.8km
1) + 3) - 2) = 279.2km
合計
5,400円
5,400円
5,070円

上記の通り、小倉−西小倉間の営業キロ0.8kmは往復乗車しますが、運賃計算では除外します。

現在、Farertでは不具合がありまして、城野発、日豊線、小倉、山陽新幹線、博多と指定すると、山陽新幹線が鹿児島線に補正されてしまいます(分岐特例による補正が働いてしまう)。そのため在来線である鹿児島線経由での運賃で計算され、130円高く計算されますのでご注意ください逆(博多方面)から指定すると正しく計算されます、また、日豊線、西小倉、鹿児島線、小倉、山陽新幹線、博多と指定すると補正されずに正しく計算されるようになりますのでそのようにしてください(修正予定→2015/3/30修正済み

ところで西小倉から小倉へ行き、新幹線に乗車し博多へいくには、西小倉-小倉の乗車券と小倉-博多の乗車券が必要(1,140+160=1300円)になりますが、それより遠い南小倉から同様に博多へ行く場合は一枚の乗車券(1,160円)でしかも安く行けてしまうのは腑に落ちないところがありますがどうなんでしょう?
(JR九州のサイトの運賃計算で確認しました)

2015年3月7日土曜日

旅客営業規則第70条

図の枠内を通過すると、その中の経路は枠内の経路のどの経路で乗車しても構わないことになっております。この時の計算経路は最短経路で計算されます。発着いずれかが東京近郊区間外か、新幹線利用のある場合、途中下車も可能です。


以下に例をしめします。


 

旅客営業規則70条を適用した経路の場合、上の最初のビューにしめすとおり、「新宿、東京」と一部経由を省略して表示しています。すなわち、新宿から東京までは最短経路で計算され、実際に乗車する経路は最初の図の範囲内で後戻りしたりしなければ、どの経路でも良いということです。
※ なお、JRでの実際に発券される切符の内容とは表示は少し異なるかとおもいます

「特例を適用」しないメニューを選択すると、実際に指定した経路での結果も表示できるようになっております。




「発駅を単駅に」、「着駅を単駅に」メニューについて

東海道線 名古屋市内[名]にある大高駅から、大阪市内[阪]にある阪和線の杉本町駅(東海道線、大阪環状線経由)までの乗車券は発着とも旅客営業規則86条適用市内です。
名古屋-大阪は、東海道線経由で190.4kmで、200kmを越えませんが、名古屋-杉本町は、208.0kmになります。
また逆に、大高-大阪も202.8kmあり、200kmを越えますので、
旅客営業規則86条が適用され、大高-大阪市内[阪]と、名古屋[名]-杉本町のいずれかが適用されます。既定(規定ではなく既定)では前者が適用されますが、後者の乗車券の発券も希望によりできるようです。Farertでもメニューで切り替え対応ができるようにしております。

メニュー(ボタン)が有効となり、「着駅を単駅に」を選択することにより、名古屋[名]-杉本町となり、さらに「発駅を単駅に」を選択すると大高-大阪市内[阪]に切り替わります。
発駅着駅営業キロ86条
名古屋杉本町208.0km発駅に適用
名古屋大阪190.4m非適用
大高大阪202.8km着駅に適用

デフォルトで着駅が旅客営業規則86条適用市内に適用されます。
メニューから「着駅を単駅に指定」を選択すると、発駅が旅客営業規則86条適用市内に適用されます

2015年3月6日金曜日

旅客営業規則第86条・同87条

「特定都区市内にある駅に関連する片道普通旅客運賃の計算方」で以下の各都市内に存在する駅を発着とする経路において、各都市の中心駅(代表駅)から200kmを越える場合、中心駅からの営業キロで計算します。

特定都区市内

1) 札幌市内 [札]
2) 仙台市内 [仙]
3) 東京都区内[区]
4) 横浜市内[横]
5) 名古屋市内[名]
6) 京都市内[京]
7) 大阪市内[阪]
8) 神戸市内[神]
9) 広島市内[広]
10) 北九州市内[九]
11) 福岡市内[福]
のエリア内

例えば、山手線恵比寿駅から中央東線塩尻駅までの営業キロは、216.8kmですが、恵比寿駅は東京都区内の駅であるため、その代表駅である東京駅から塩尻までの営業キロは、222.1kmで200kmを越えるので、東京駅からの営業キロで計算します(この時の経路は最短経路で、東京-神田-御茶ノ水-代々木-新宿-甲府経由で計算されます)。



規則非適用 恵比寿 - 塩尻 営業キロ: 216.8 km 運賃(IC): ¥3,670(¥3,672)
経由:[山手線]代々木[中央東線]
規則適用 東京都区内[区] - 塩尻 営業キロ: 222.1 km 運賃(IC): ¥4,000(¥3,996)
経由:[東北線]神田[中央東線]

乗車経路は計算経路である必要がなく、辿った経路を後戻りしないで都区市内のエリア内で大回りすることが可能です。



発駅(または着駅)が、東京都区内である浮間舟渡で、着駅(または発駅)が塩尻の場合、以下の通りとなります(Farert最短経路で算出された経路)。

規則非適用 浮間舟渡 → 塩尻 営業キロ: 222.7 km 運賃(IC): ¥4,000(¥3,996)
経由:[埼京線]武蔵浦和[武蔵野線]西国分寺[中央東線]
規則非適用 浮間舟渡 → 塩尻 営業キロ: 225.2 km 運賃(IC): ¥4,000(¥3,996)
経由:[埼京線]池袋[山手線]新宿[中央東線]
規則適用 東京都区内[区] → 塩尻 営業キロ: 239.0 km 運賃(IC): ¥4,000(¥3,996)
経由:[東北線]神田[中央東線]
この場合、浮間舟渡から赤羽・新宿経由でも、赤羽・東京(または秋葉原や神田)経由のいずれの経路の選択が可能です(ただし、都区市内エリア内の駅での途中下車はできません)。

以下の例は、指定(乗車)経路と計算経路をしめしたものです。

  
山手線の恵比寿駅から山手線外回り代々木、神田、赤羽、池袋、新宿から中央東線で甲府、身延線で富士へ至る経路ですが、東京発の都区内の最短経路になっております。
メニューより「特例を適用しない」を選択すると(2枚目のビュー)、経路選択ビューで選択した経路で計算表示されます(最後のビュー)。
実際には最初のビューの結果で計算され発券されます。

適用された都区市内はエリア内が一つの大きな駅とみなされ、エリア内のどの駅からでも(までへも)乗降可能ですが、本アプリでは片道切符での条件が終了した時点で経路選択が終了しそれ以上指定できません。以下の例では日暮里で経路が終了していますが、この切符で渋谷まで乗車可能です(渋谷以外でも蒲田や大久保など都区市内の駅まで乗車可能です)。
 


2019年5月2日 補足記事もご参照ください

2015年3月3日火曜日

旅客営業取扱基準規程第114条について

筑豊線の若松駅から、日豊本線の佐伯駅までの経路について最短経路は、
折尾、西小倉、日豊線になります。結果は以下の通りとなります。
(左がWindows画面、右がiOS画面)

 
筑豊線の若松駅は北九州市内の駅ですが、北九州市内の中心駅である小倉から佐伯までは、200km以下なので旅客営業規則第86条は適用されません。したがって若松-佐伯間の営業キロ 226.1km(計算キロ:227.2km)で、4,320円となりますが、佐伯の一つ先の駅である上岡は小倉からの営業キロが202.4kmであり、旅客営業規則第86条が適用され、営業キロ202.4km(計算キロは小倉からになるので筑豊線分が入らず営業キロのみで計算)、3,990円となり、佐伯駅より遠いのにもかかわらず安くなってしまいます。旅客営業取扱基準規程第114条の特例ではこういうケースの場合、安い方である後者を採用して若松 - 佐伯間も3,990円となります。
全国にこのような例はいくつかありますが、JRの券売機が対応していないのもあります。
Farertでは出来るだけ規則に沿うように計算されて且つ上記のとおり両方の結果を表示します。

活用法~規程114条

2015年3月1日日曜日

バージョン15.03リリース

新バージョンリリースのお知らせ

バージョン1.22から、15.03にバージョンアップしました。
今回からバージョン番号の取り方をリリース年.月としました。

iOS版、Windows版共通です。
(リリースまでは1週間程度お待ち下さい)

変更内容は以下の通りです

 2015.3.14からの改訂に合わせた修正

  • 北陸新幹線開業に対応
  • 北陸線から移管された、えちごときめき鉄道(妙高はねうまライン、日本海ひすいライン)、あいの風とやま鉄道、IRいしかわ鉄道の3社4路線を追加
  • 石巻線 女川のキロ程変更
  • 仙石線のキロ程変更
  • 仙石東北ライン追加(2015.5.30 開業予定)
  • 山陽線 新白島追加

 不具合修正

  • 旅客営業規則70条を適用した経路での同86条/同87条、旅客営業取扱基準規程114条の適用の判定とする距離が誤って判定していたのを修正(具体的には横浜市内発の都区内通過経路において、200-220km/100-120km の範囲の駅が同86条/同87条、114条の規則が適用されていなかった
  • 旅客営業規則86条の適用に不具合な箇所があった
  • 一部の都市にて旅客営業規則86条・87条で適用しないケースがあったのを修正

 機能の追加



データソースは2本あり、切り替え可能としました(Windows版は起動引数

2014年度版

路線データは2014/12/30現在のデータとなっております。

消費税5%版

路線データは2014年度版と同一のため、以下の情報で計算されます。

  • 吾妻線の八ッ場ダム関連のキロ程変更されたデータで計算します。
  • 東京近郊区間の範囲は2014年10月に拡大された範囲となります(乗車券の有効期間が当日限りとなる範囲が拡大される)

との違いがあります。あくまでも参考データとしてお使いただくかたちでご了承ください。

2015年度版

2015.3.14から改定の路線データ、2015.5.30開業予定の路線データとなっておりますが、江差線、岩泉線等が含まれたままとなっています(いずれ修正します)。

大阪環状線周り方向指定について

大阪環状線を経路に追加したとき、1回目は暗黙的に最短経路で計算します。変更する場合は、1回目の経路を指定した段階でツールバーメニューから「大阪環状線遠回り」を選択してください。戻す場合は、同じボタン(メニュー)の「大阪環状線近回り」をクリック(タップ)します。
2回目の指定の際は経路が重複しない方向で自動選択されます。
(従来の今宮-天王寺間を関西線経由と指定することも可能です)
2回目の大阪環状線を指定すると1回目の経路の廻り方向は変更できませんので、1回目の経路の廻り方向を変えたい場合、2回目の大阪環状線を通ってない状態にまで戻してから「大阪環状線大回り」(「大阪環状線近回り」)を選択してください。そのあと、経路を追加していってください。


Windows版 Farertのインストール

Windows版のFarertは、起動パラメータ(起動オプション、コマンドライン引数)を指定することにより、路線、運賃データベースを変更することができます。
ここではその方法についての手順をしめします。

1.任意のフォルダに配置したFarert.exeを右クリックで、「ショートカットの作成(S)」をクリックします。

※メニュー項目は環境により異なります
2.「Farert.exe - ショートカット」というファイルが作成されますので、さらに選択しなおし、右クリックして「プロパティ」をクリックします。


3.「リンク先(T)」をクリックし、キーボードの[End]キーでカーソルを文字列の末尾へ移動し、「.exe」のあと、「スペース」を入力し、続けて「tax5」を入力します(すべて半角英数字)。
入力文字は他に以下のものがあります(後半でも詳説しています)。

指定文字列説明
tax52014年12月までの路線データで消費税5%として計算
20142014年12月までの路線データで消費税8%として計算
20152015年度の北陸新幹線 〜金沢開業後の路線データで消費税8%として計算
20172017年度の北海道新幹線 〜新函館北斗開業後の路線データで消費税8%として計算
上記以外最新(2019年度)版の北海道新幹線開業後の路線データで消費税8%、10%で計算


4.「全般」をクリックし、「farert.exe - ショートカット」を任意の名前に書き換えます。


5.例では、「運賃計算2014」としました
ショートカットファイルは、デスクトップや、スタートメニューなどの起動しやすい位置へ移動してお使いください。
以上で完了です

2019年11月追記
前述したように、起動引数を指定することにより過去の路線、運賃データを閲覧することが可能です。起動引数はショートカットを作成して、そのショートカットの「プロパティ」の「リンク先」にスペースにつづけて指定することができます。

引数に指定できる文字は、以下2グループからそれぞれ1つ選択可能です。

1 税指定
tax8  tax5  tax10

2 路線DB指定
2019  2017  2015  2014

路線DBの内容は以下のとおりです。
2019 最新版 消費税8% 消費税10%
2017 北海道新幹線 新函館北斗駅 まで開業
2015 北陸新幹線 金沢‐長野 開業
2014 北陸新幹線 金沢‐長野 開業前 消費税5%

複数の文字列、たとえば、2015 2014 と2つ指定しても、2014が適用されます。
他、
2014 → 2015 → 2017 → 2019
の優先順で、ひとつが適用されます。
なにも指定しないと2019が適用されます。

消費税指定も、tax5 → tax8 → tax10 の優先順ですが、以下のルールに
従います。
  • 2014とともに指定する場合は、tax8かtax5が指定可能です。それ以外の文字は無視します。
  • 2014だけを指定すると、tax8が適用されます
  • 2015、2017はtax8のみ指定可能です。tax8を指定しなくても、tax5を指定しても、tax8が適用されます。
  • 2019は、tax8とtax10が指定可能です。デフォルトはtax10です。tax5を指定しても無視されます.
  • なんにも指定しないと、2019 tax10 となります。